アパレル接客における、アプローチ・声掛け以前の下準備

アパレル接客における、アプローチ・声掛け以前の下準備

いつの時代も、

販売員の「声掛けをして無視された!」という怒りや悲しみは後を絶ちません。

本来なら商品を紹介して売るのが仕事なのに、

その前段階でメンタルをやられては、

『始まった瞬間から終わりたくなる』というものでしょう。

 

数打てば当たる、とばかりに声をかけ散らかせるアグレッシブな人はそでれ良いとして、

ほとんどの方は、

なるべく嫌な思いはしたくないと思います。

 

そのためには

アプローチの質を上げないといけません。

 

かという私は、

年々歳取っていき(現在39歳)若いときみたいに動くのがしんどくて、

省エネで売上を取ることにフォーカスして働いてます。

 

先日、スタッフから

 
「やる気無い」って言って、明らかに手え抜いてんのに、売ると決めたお客さんにはしっかり売って、いつも(個人売上)上位にいるの凄いッス

 

と言われました。

手え抜いてるの、バレてたーーーーーー(*´Д`)!!

けど。

一生懸命やってる人とはまた別の思考をよく働かせてるという意味で、

決してサボってはいないんです。

売るために必要な最低限の準備だけはしてるんですよ。

それ以外はipadでネットサ●フィンしたり、各スタッフのところ顔出して喋ってるだけです

 

最低限の働きで売上を作るために私がやってることをご紹介します。

 

お客さんと通行人を分ける

まず、入店してる人すべてに同じくらい神経は使いません。

入ってきてからの商品の見方などで、

買い物がしたい人か、回遊してるだけの通行人か、判断します。

話に夢中な人達や商品に触らない人、

自分たちの世界を築いてるカップルたち・・・

ここらへんは無視!

お客さんっていうか通行人。風景。

距離を置き、

万引きだけはしないように遠目で監視していますw

その程度。

ただ、稀に普通に商品を見て、何かあれば買いたいな、ぐらいの人はいます。

そこの嗅覚はたくさん見て身につけるしか無いんですが

いざ、そういう人を見つけたときにどういう対応をするかで売上も変わってきます。

お客さんが入店してから触った商品を気にしておく

声をかける前に、

 
この人、こんなときに何しにきたんだろう

という純粋な疑問でw

何を触ってるのか見て、頭の中で整理します。

気になってる商品はもちろん、

触ってるものの共通点とか。

 
パンツばっかり触ってるなあ。黒とか暗い色のが多いな。

まあ、アイテムと色くらいで良いです。

触る頻度が高ければ高いほど、それらに対する『本気度』も高いとみなします。

お客さんの要望を見た限りでなんとなく把握しておくことが、

そのあとの商品提案に繋がります。

クリーデンス

その人に似合いそうな自社のアイテムを想像する

私たち販売員は、普通の人よりも

「この人にコレ似合いそう!」という直観に長けていると思います。

フラフラしてるお客さんに対しても、

「この人をウチの店のものでコーディネートするんならコレだな」

というのを頭で組み立てます。

できればまずの1点はシンプルにTOP品番が好ましいです。

TOP品番=多くのお客さんに売れてる商品 だから、

お客さんから手にとる確率も高ければ、

こちらから紹介してもまた「あ、それ良いですね」となりやすいんです。

TOP品番の1~5位くらいまではざっくりと頭に入ってたら、

相手に合わせて勧めるものを決めやすいです。

※とくにセンスに自信が無い初心者販売員さんほど、なりふりかまわずTOP10覚えてください

個人的にはそこに「この人がこれを好きかどうか」という感情はあまり入れません

こちらのほうがプロなのだから、むしろ

 
この人、これ着たほうがこの人垢抜けるよね

という視点で見ています。

なぜお客様が欲しいと言ってもないのに「似合いそうなアイテム」を考えておくかというと、

ふいにお勧めできるチャンスがきたりするからですw

・「お勧めありますか?」と突然聞かれるとき

・試着中に「これ似合いそうなんですけど、着るだけ着てみませんか?」と、

他の服の試着のときについでに付け足したら着て貰いやすかったり・・

これでお客さんが自分で考えても無かったアイテムが、

あなたが見せることによって

自分をグレードアップして魅せると気づいたら

「お姉さん凄い!!!もっと買いたくなってきた!!他にもありますか??」となったりします。

人気ブランドでお仕事探し

コーディネートを「速く」組めるようにする

アイテムをひとつ勧めたところで、

視覚で見ないと結局お客さんの納得感は薄いです。

ですから、1コーデを10~20秒くらいで組めるようにしとくのが良いですね。

出来ればBAGや靴も添えて。

だから私の接客はチョロチョロとよく動きます。

服を広げる台がすぐ服でいっぱいになってしまったり。

 

だけど、いっぱい見せればいっぱい売れる。

そう、見せたコーデの数と買われる商品の数は比例しています

 

だから店内をキレイに使うスタッフが必ずしも良いわけでなくて、

上司には散らかすスタッフも褒めてあげてほしい。

それだけ「アグレッシブに売上を取りに行ってる」のですから。

本人も極力散らかさないように気をつけながら接客する必要はあるけど、周りのサポートはもっと必要です。

「もうこれ接客で使ってないな」というアイテムを、接客してないスタッフは文句言わず直せる、こういった関係が築けたら良いですよね。

 

店内美化にこだわり過ぎて叱ったり空気を悪くしていたら、そのスタッフは「そんなんならもう1,2点しかすすめない!」って心の中で思ってしまいます。

(実際、私も若いときには思ったw)

結果的に売ってくれるんですから。

「すぐ散らかす!」って売らずに文句言ってるスタッフの人件費まで稼いでくれたりするんですから(笑)

どうしても気に食わないのであれば、

そのスタッフの売上超えてからアドバイスしてくださいね。

 

話が反れましたが・・・

コーディネートを速くオシャレに似合わせて組める、というのは職人技みたいなもので、

その様子を見たお客さんがハッと息を飲んで称賛してくれます。

 
お、お姉さん・・スゴイ・・・何者なんですか・・
 
いや、これは鳥肌立ったね。服のことはよくわからんけど、これが凄いってことだけは解る

 

実際私がお客さんに言われてきたことです。

あの気持ち良さを、みんなにも味わってほしいんです。

 

どうせ服のことばっか考えて働いているのだから、

たまにはその内容を「自分軸」から「お客さん軸」にしてみてはどうでしょう。

iDA

レアサイズのお客さんのために商品を把握しておく

私は接客行く気分じゃないな~というときは、

積極的にストック整理に行くと名乗り出ます。

気を使って若い子が「自分が行く」とか言ってくれるんですが、

それを拒んで自分はストックに消えます。

 

そこで手だけ動かしながら、ひたすらボ~と整頓してる間にできること。

レアサイズの商品を何となく記憶しておく。

女性でいう XS体型・Lサイズでも入らなそうな人

男性でいう Sサイズでも大きそうな人・XLサイズでも厳しそうな人

 

要は、

サイズの端っこの人達。

 

ストック整理してると、

 
お、これXSがある、これXLがある

ってなったりするんですよ。

いちいち積極的に覚えようとはしませんが、

知ってるだけで接客中も

「これはLが入らなくてもXLがある」ということを念頭に置いて接客できたりするのでいくらか安心です。

 

もし余裕があれば

Sサイズのわりにはシルエットが細いものや

Lサイズの割にはビックシルエットなもの・・・など、

規格外のサイズの人もこれなら着れるんじゃないかな~というものも何となく見ておくと良いですね。

「誰が着るのこんなの!!!!!」

っていうぐらい小さい服と大きい服をw

 

規格外体型の人は、サイズが合う服になかなか出会えずに困っています。

だからこそ、たくさん見せてあげたら

「合うサイズがあるところでまとめて買っておこう」となるし、

「この店には自分が着れるサイズがあるんだな」と、リピートしてくれやすいです。

 

顧客様となればもう、商品集めるのに時間かかるので、

来る日を聞いてそれに合わせて前もってかき集めたりしていました。

ラックにずらりと掛けといたり、フィッティング一部屋使って数コーデ設置しといたり。

 

そしてほとんどの場合、1度にまとめて買ってくれます。

結論:売れるときにしっかり売ればお客さんは選べる

冒頭でお話ししたように、

「明らかに手ェ抜いてる」と言われるのは、

入店者全員に同じ接客をしようと心掛けてなかったり、

接客したくないときはストックに消えたりするからだと思いますが、

売るために必要なことは気にかけてるので、

いざとなれば売れるのです。

 

こんな時代だからこそ、

やみくもな努力をすることがコロナ感染の危険を招いたり、

それでなくても下がるモチベーションを更に低下させる可能性もあります。

 

やるときはやる、やらないときはやらない

自分でガス抜きしながら、ピンポイントで時々頑張りましょう。

では、いざ声掛け、となるとどう声を掛けるか。

それについても書きました↓

 

https://fukuuruonna.com/kirawarenaiapuro-chi/

 

クリーデンス
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